大地の皮膚を剥がし、記憶を巻き取る
本作は、地面や床にラテックスを塗布し、それを剥がして巻き取っていく行為の連鎖を記録した『Road of the sex』シリーズ作品。タイトルは、本シリーズを初めて発表したフランス・ナントにおいて、制作中に通りがかりの者から投げかけられた野次に由来する。私にとって、この「誤解」や「予期せぬ外部からの介入」もまた、場所と自身の境界を形成する重要な成分となった。大学の体育館、あるいは実家で親や兄と共に剥がし取る行為を通じて、その場所の汚れ、時間、そして家族との対話までもがラテックスという「皮膚」に吸着され、一つの彫刻へと成長していく。それは単なる記録ではなく、場所の記憶を物理的に剥ぎ取り、コミュニケーションを物質化していく、身体的なアーカイブの試み。

ラテックス
600×600×600mm
2010年