”What If It Fades?” もしそれが消えるなら

記憶の消失と場所のアーカイブ

長崎の百貨店「浜屋」の屋上遊園地の閉鎖を機に、場所の消失と記憶の変容をテーマとして制作した。
私はまず母と兄にインタビューを行い、同一の場所でありながら微妙に食い違う記憶の不確かさを抽出した。会場の赤い受話器からは、その記憶の対話を聴くことができる。
中央の白い立体は、かつての風景をプリントした紙風船を私が持ち歩き、表面を擦り消すことで真っ白にしたものである。これは場所の完全な消失と、薄れゆく記憶のメタファーである。周囲のドローイングは消え去った風景の断片であり、その断片を再構成して、現在の子供たちの遊び場「長崎スタジアムシティ」を再構成した。
過去の断片から未来を形作るこの試みは、記憶が形を変えて変容し続けることを示唆している。

もしそれが消えるなら
2019年

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